本文へ移動
DESIGN VOCABULARYデザインスタイル図鑑

STYLE PROFILE

劇画

Gekiga

大人向けの物語を、映画を思わせる演出と描写で見せる漫画表現です。ここでは、さいとう・たかをの挿し絵由来のペン描写を代表にします。

劇画のスタイル見本
見本はこの図鑑のためにAIで生成した画像です。

劇画の代表配色例

色コードと役割をまとめてコピーできます。
背景(#EEEAE0)とのコントラスト比
色役割比文字に使う目安
#252627文字と構造12.61:1本文の文字にも使える
#848782主色3.03:1大きな文字や図形なら使える

比はWCAG 2.2の計算式で求めた値です。4.5:1以上は本文の文字、3:1以上は大きな文字や図形に使える目安です(達成基準1.4.3・1.4.11)。

劇画のプロンプト例

劇画でデザインしてください。人物や物の質感を描き分けるペン線、挿し絵を思わせる描き込んだ人物、映画のように視点を選ぶ構図を取り入れてください。

劇画の主な視覚的特徴

  1. 人物や物の質感を描き分けるペン線

    鉄の表面か、人の肌か、木の枝かを考えて線を引き分け、質感を表します。さいとう・たかをは、そう考えて線を引くよう教わった体験が、のちの仕事にとても役立ったと語っています。

  2. 挿し絵を思わせる描き込んだ人物

    小説の挿し絵を思わせるタッチで、人物を細かく描き込みます。さいとうは、好きだった挿し絵のタッチが、意図せずに自分の画に入ってきたと振り返っています。

  3. 映画のように視点を選ぶ構図

    映画のように視点や構図を選んで、場面を演出します。大英博物館は、劇画の特徴として映画のような効果を挙げています。

劇画が向いている成果物

劇画とは

劇画は、日本の漫画の一形式です。漫画家の辰巳ヨシヒロが、自分の作品を「劇画」と名づけたのが始まりです。1955年ごろ、大阪の貸本漫画の主力だった松本正彦や辰巳らは、それまでの漫画と区別するため、自作を「駒画」「劇画」と呼んでいました。

ストーリーを持つ漫画のうち、描線が動的で、遠近のとり方や背景の描き方が写実的なものを指し、筋立てのおもしろさと現実性を重んじます。大英博物館は、大人向けで、込み入った物語と映画のような効果を持つ漫画と紹介しています。辰巳は著書『劇画大学』(1968年)で、一つの行動を多くのコマで描くことを劇画の特色とし、映画の高速度撮影に似ていると述べました。

1959年には、辰巳やさいとう・たかをらを中心に「劇画工房」が始まりました。大英博物館は、さいとうをこの形式の第一人者としています。さいとうの『ゴルゴ13』は、1968年に小学館の『ビッグコミック』で連載が始まりました。白土三平の『忍者武芸帳』(1959〜62年)や、1964年の『ガロ』の創刊などによって、劇画の名は一般に広まりました。

世界大百科事典によれば、劇画は初め貸本屋に、のちに少年週刊誌に現れ、1960年から70年にかけての学生運動の活動家たちも劇画に引きつけられました。

見分けるときは、次の点を確かめてみてください。

  • ペンの線で、人物や物の質感が描き分けられている
  • 人物が挿し絵のように細かく描き込まれている
  • 映画のカメラのように、視点を選んだ構図になっている

これらが揃っていると、劇画の特徴を持っていると言えるでしょう。

実例を見る

Google画像検索で「劇画」を見る(新しいタブで開きます)検索結果の画像はこの図鑑には保存しません。

出典

名称・説明・主な視覚的特徴と「劇画とは」の事実は、上の出典に基づきます。特徴の説明と見分け方は、出典の内容をこの図鑑がまとめたものです。代表配色例・向いている成果物・プロンプト例は、この図鑑の編集上の提案です。制作・編集:小林 秀樹(セカヤサAIブログ)