STYLE PROFILE
セルルック
Cel Shading
立体の陰影を段階的な色面に置き換え、手描きのアニメのように見せる表現。

セルルックの代表配色例
| 色 | 役割 | 比 | 文字に使う目安 |
|---|---|---|---|
#263A48 | 文字と構造 | 9.85:1 | 本文の文字にも使える |
#64939D | 主色 | 2.83:1 | 文字には向かない |
#B8C47D | 強調色 | 1.56:1 | 文字には向かない |
比はWCAG 2.2の計算式で求めた値です。4.5:1以上は本文の文字、3:1以上は大きな文字や図形に使える目安です(達成基準1.4.3・1.4.11)。
セルルックのプロンプト例
セルルックでデザインしてください。滑らかな陰影を省いた平らな色面、明るい部分と影が段階的に切り替わる境界、形を読み取りやすくする輪郭線を取り入れてください。
セルルックの主な視覚的特徴
- 滑らかな陰影を省いた平らな色面
立体を滑らかにぼかして塗らず、材質ごとにほぼ一色の平らな面で塗ります。光の当たり方を平らにならして、手描きの漫画映画のような見た目に近づけます。
- 明るい部分と影が段階的に切り替わる境界
明るさを閾値で区切り、明るい部分と影を2〜3段階に分けます。影には元の色を暗くした色を使うことが多く、境目は形の起伏に沿った硬い線になります。
- 形を読み取りやすくする輪郭線
立体の外形(シルエット)や折り目に輪郭線を加え、形を際立たせます。シルエットの線は、人物を周りの場面から切り離して見せる役割も持ちます。
セルルックが向いている成果物
立体の陰影を段階的な色面に整理し、人物や物の形をアニメのように明快に見せられる。
セルルックとは
セルルック(セルシェーディング)は、3DCGで作った形に、手描きアニメのような陰影をつける表現です。2014年の法政大学の修士論文によると、日本のテレビアニメでは手描きの作画と組み合わせて3DCGを使うことが増えており、手描きの人物と切り替えて使う3DCGの人物には、手描きに似せた「セルルックCG」が用いられます。
セルシェーディングは、計算で求めた明るさを閾値で区切り、陰影を2〜3段階ほどの明暗に単純化する技術です。光の当たる明るい部分と影の部分を、はっきり2色で塗り分ける手法は、トゥーンシェーディングとも呼ばれます。手描きの漫画映画では、色が材質の上で変わらない単色で塗られることが多く、この技術はそれを3DCGで再現しようとするものです。
研究の分野では、1996年にフランス国立情報学自動制御研究所(INRIA)の研究報告が、3Dの場面から漫画映画風の画像を作る手法を示しました。2000年には、インテルの研究所などの研究者たちが、陰影を滑らかに補間せずに境界の両側を単色で塗る「ハードシェーディング」と、輪郭線を描く手法を、リアルタイムで動かす方法を発表しました。
制作用のソフトウェアにも、この表現のための機能があります。たとえばユニティのトゥーンシェーダーは、セルシェーディングの3DCGアニメーションを作る人のために設計され、場面の光の色に関係なく、光と影の部分に決まった色を指定できます。
見分けるときは、次の点を確かめてみてください。
- 滑らかなグラデーションがなく、平らな色面で塗られている
- 明るい部分と影の境目が、くっきりと段階的に切り替わっている
- 形の周りに輪郭線が引かれている
これらが揃っていると、セルルックの特徴を持っていると言えるでしょう。
実例を見る
Google画像検索で「セルルック」を見る(新しいタブで開きます)検索結果の画像はこの図鑑には保存しません。出典
- TMNT City Starter Visual Styles(新しいタブで開きます)Epic Games
- Stylized Rendering Techniques for Scalable Real-Time 3D Animation(Lake, Marshall, Harris, Blackstein, NPAR 2000)(新しいタブで開きます)Proceedings of the 1st International Symposium on Non-Photorealistic Animation and Rendering (ACM)
- Stylized rendering techniques for scalable real-time 3D animation(書誌情報)(新しいタブで開きます)Scientific Computing and Imaging Institute, University of Utah(Kristi Potterの論文ライブラリ)
- 法線制御によるアニメーション風CGのための陰影付け手法(山下耀・高野裕基・斎藤隆文)(新しいタブで開きます)情報処理学会 第77回全国大会講演論文集(東京農工大学)
- Cartoon Hair: Blobby Model Based Approach(酒井健行、修士論文)(新しいタブで開きます)法政大学学術機関リポジトリ
- Unity Toon Shader overview(新しいタブで開きます)Unity Technologies
名称・説明・主な視覚的特徴と「セルルックとは」の事実は、上の出典に基づきます。特徴の説明と見分け方は、出典の内容をこの図鑑がまとめたものです。代表配色例・向いている成果物・プロンプト例は、この図鑑の編集上の提案です。制作・編集:小林 秀樹(セカヤサAIブログ)



