STYLE PROFILE
ダマスク
Damask
織り方の違いで地と柄の光り方を変える文様です。ここでは近い色どうしの控えめな光沢差を扱います。

ダマスクの代表配色例
| 色 | 役割 | 比 | 文字に使う目安 |
|---|---|---|---|
#39493B | 文字と構造 | 7.59:1 | 本文の文字にも使える |
#AAB993 | 主な装飾 | 1.65:1 | 文字には向かない |
比はWCAG 2.2の計算式で求めた値です。4.5:1以上は本文の文字、3:1以上は大きな文字や図形に使える目安です(達成基準1.4.3・1.4.11)。
ダマスクのプロンプト例
ダマスクでデザインしてください。近い色の地と装飾柄を、織り方向による光沢の差で浮かび上がらせてください。
ダマスクの主な視覚的特徴
- 地と柄で変わる光沢
繻子織の滑らかな表と、その裏の組織を、地と文様に使い分けます。多くの場合、片方はつやがあり、もう片方はつやを抑えて見えるため、同じ色の糸でも文様が区別できます。
- 織り方向の違いで現れる文様
経糸が多く表に出る面と、緯糸が多く表に出る面を、地と文様に割り当てます。光の当たり方が変わると、文様の見え方も変わります。
- 同系色で浮かぶ植物などの装飾
色を増やさず、単色の糸で草花などの文様を織るものがあります。イタリアの絹織物では1420年ごろから1550年ごろに「ザクロ文様」が最もよく見られ、この文様のダマスクも残っています。
ダマスクが向いている成果物
同系色の地と柄に控えめな光沢差を付け、色数を増やさずに織物のような装飾性を与えられる。
ダマスクとは
ダマスクは、地と文様に異なる織り方を使い、その対照によって文様を浮かび上がらせる紋織物です。名前はシリアのダマスカスに由来します。地と文様の組織が裏面では逆になるため、表と裏の両方で使える織物になります。
代表的なダマスクは、一種類の経糸と一種類の緯糸で織られ、繻子織の滑らかな表と、その裏の組織を一枚の面に組み合わせます。文様の一方は多くの場合つやがあり、もう一方はつやを抑えて見えるため、光の当たり方によって文様が現れます。
日本大百科全書は、この組織は中国で完成され、東西へ伝わったとしています。ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)も、ダマスクは中国で発達し、ヨーロッパではイタリアの絹織工がこの技法を取り入れたと説明しています。中国や日本で織られた緞子は、技法の上ではダマスクと同じもので、この組織は日本へは天正年間(1573〜92年)に伝わりました。
素材は絹が中心ですが、麻や綿、毛などでも作られ、家具や窓掛け、服地、テーブルクロスなどに使われてきました。16世紀の初めには、リネンのダマスクの食卓布は王室や教会、高位の貴族などに限られていましたが、フランドルとオランダのハールレムを中心に生産が広がりました。18世紀初めには、家具用の豪華な布として、ダマスクとビロードが好まれるようになりました。
見分けるときは、次の点を確かめてみてください。
- 地と文様で、つやの強さが違って見える
- 光の当たり方によって、文様が浮かんだり沈んだりして見える
- 地と同じ色か近い色で、植物などの文様を表している
これらが揃っていると、ダマスクの特徴を持っていると言えるでしょう。
実例を見る
Google画像検索で「ダマスク」を見る(新しいタブで開きます)検索結果の画像はこの図鑑には保存しません。出典
- Man’s At-Home Robe (Banyan)(新しいタブで開きます)Los Angeles County Museum of Art
- ダマスク(デジタル大辞泉・精選版 日本国語大辞典・改訂新版 世界大百科事典・百科事典マイペディア・日本大百科全書)(新しいタブで開きます)コトバンク(小学館・平凡社)
- Woven silk (green damask with pomegranate design), 759-1875(新しいタブで開きます)Victoria and Albert Museum
- Napkin of linen damask, T.215-1963(新しいタブで開きます)Victoria and Albert Museum
- Bed curtain of yellow silk damask, T.27-1963(新しいタブで開きます)Victoria and Albert Museum
名称・説明・主な視覚的特徴と「ダマスクとは」の事実は、上の出典に基づきます。特徴の説明と見分け方は、出典の内容をこの図鑑がまとめたものです。代表配色例・向いている成果物・プロンプト例は、この図鑑の編集上の提案です。制作・編集:小林 秀樹(セカヤサAIブログ)



