STYLE PROFILE
ピクトリアリズム
Pictorialism
軟らかな輪郭と印画の表情を生かし、写真を絵画のような雰囲気に近づける表現。

ピクトリアリズムの代表配色例
| 色 | 役割 | 比 | 文字に使う目安 |
|---|---|---|---|
#383D37 | 文字と構造 | 7.73:1 | 本文の文字にも使える |
#99927C | 主色 | 2.16:1 | 文字には向かない |
比はWCAG 2.2の計算式で求めた値です。4.5:1以上は本文の文字、3:1以上は大きな文字や図形に使える目安です(達成基準1.4.3・1.4.11)。
ピクトリアリズムのプロンプト例
ピクトリアリズムでデザインしてください。やわらかくぼかした輪郭、絵画を思わせる階調、印画の手加工を感じさせる表面を取り入れてください。
ピクトリアリズムの主な視覚的特徴
- やわらかくぼかした輪郭
ソフトフォーカスのレンズや、ピントを合わせきらない撮影で輪郭をやわらげます。絵画のような印象を損なう細部を、ぼかしによって消すためです。
- 絵画を思わせる階調
プラチナ・プリントなどを使い、豊かで繊細な濃淡に仕上げます。都市を、霧や光の筋を通して垣間見るような、雰囲気のある場所として描く作品もありました。
- 印画の手加工を感じさせる表面
ゴム印画のように、紙に乳剤や顔料を手で塗る手間のかかる技法を使います。こうした写真は、写真家の職人としての役割を強調し、写真は完全に機械的な媒体だという主張への反論となりました。
ピクトリアリズムが向いている成果物
柔らかな輪郭と印画の表情で風景や人物を見せ、静かな情緒を主題とする内容に絵画的な空気を与えられる。
ピクトリアリズムとは
ピクトリアリズムは、19世紀の最後の10年間にヨーロッパで起こった写真の動向です。詩的で表現豊かな写真を作り、伝統的な美術と同じように受け入れられることを目指しました。
画面の多くはソフトフォーカスで、写真らしさを打ち消して伝統的な美術に近づけるため、プラチナ・プリントやゴム印画、グラビアなど、手を加えやすい技法と材料が使われました。手で色を付けることもありました。
1892年にはイギリスでヘンリー・ピーチ・ロビンソンらが王立写真協会を離れ、リンクト・リングを結成しました。1894年にはフランスでロベール・ドマシーらがフォト・クラブ・ド・パリを設立し、ウィーンでも1897年からハインリッヒ・キューンらが芸術写真の団体「三つ葉」で活動しました。アメリカでは1902年にアルフレッド・スティーグリッツらがフォト・セセッションを結成し、雑誌『カメラ・ワーク』を刊行しました。
第一次世界大戦の終わりごろには、スティーグリッツらは絵画風の装いを捨てていきました。オーストラリア国立美術館の解説によれば、1920年代の終わりには、若いモダニストの世代が、ぼやけた輪郭よりもくっきりした細部を好むようになりました。
見分けるときは、次の点を確かめてみてください。
- 輪郭がやわらかくぼかされている
- 絵画のような、淡く繊細な階調でまとめられている
- 印画に手を加えた質感が感じられる
これらが揃っていると、ピクトリアリズムの特徴を持っていると言えるでしょう。
ぼかしや手加工を退け、対象を鮮明に写すストレート・フォトグラフィとは対照的です。
実例を見る
Google画像検索で「ピクトリアリズム」を見る(新しいタブで開きます)検索結果の画像はこの図鑑には保存しません。出典
- International Pictorialism(新しいタブで開きます)The Metropolitan Museum of Art
- "Our Future Is In The Air": Photographs from the 1910s(新しいタブで開きます)The Metropolitan Museum of Art
- Pictorialism in America(新しいタブで開きます)The Metropolitan Museum of Art
- pictorial movement(新しいタブで開きます)Princeton University Art Museum
- Soft but True: John Kauffmann(新しいタブで開きます)National Gallery of Australia
- Pictorialism – the Dawn of Photographic Art(新しいタブで開きます)The Finnish Museum of Photography
名称・説明・主な視覚的特徴と「ピクトリアリズムとは」の事実は、上の出典に基づきます。特徴の説明と見分け方は、出典の内容をこの図鑑がまとめたものです。代表配色例・向いている成果物・プロンプト例は、この図鑑の編集上の提案です。制作・編集:小林 秀樹(セカヤサAIブログ)


