STYLE PROFILE
ブリーチバイパス
Bleach Bypass
彩度を抑え、暗い影と強いコントラストを残す映画フィルム由来の仕上げ。

ブリーチバイパスの代表配色例
| 色 | 役割 | 比 | 文字に使う目安 |
|---|---|---|---|
#222927 | 文字と構造 | 8.53:1 | 本文の文字にも使える |
#70766B | 主色 | 2.68:1 | 文字には向かない |
比はWCAG 2.2の計算式で求めた値です。4.5:1以上は本文の文字、3:1以上は大きな文字や図形に使える目安です(達成基準1.4.3・1.4.11)。
ブリーチバイパスのプロンプト例
ブリーチバイパスでデザインしてください。抑えた色の彩度、深く沈んだ影、明部と暗部の強い対比を取り入れてください。
ブリーチバイパスの主な視覚的特徴
- 抑えた色の彩度
残った銀が色の像に灰色や黒を重ねるため、色の鮮やかさが下がります。プリントに使った場合、色はくすんだ落ち着いたものになります。
- 深く沈んだ影
プリントの段階で銀を残すと、影がより暗く深くなります。その分、暗い部分の細部は少なくなり、黒くつぶれることもあります。
- 明部と暗部の強い対比
残った銀で画像の濃度とコントラストが増し、明暗の差が強まります。ネガに使った場合は、明るい部分が白く飛びやすくなります。
ブリーチバイパスが向いている成果物
彩度を抑えた深い影と強い明暗差で、人物や情景に硬く緊張感のある印象を与えられる。
ブリーチバイパスとは
ブリーチバイパスは、映画フィルムの現像で漂白の工程を省き、本来は取り除く銀を画像に残す処理です。「スキップ・ブリーチ」などとも呼ばれ、コダック社によれば、一部の映画現像所がそれぞれ独自の技法として提供してきました。
通常のカラー現像では、発色現像の後に、不要な銀を漂白と定着で取り除き、色の像だけを残します。ブリーチバイパスでは、残った銀が色素の像に灰色や黒を加えるため、コントラストが上がり、色の鮮やかさが下がります。作品に特別な見た目や雰囲気を与えるために使われてきました。
この処理は、撮影したネガ、中間の複製用フィルム、上映用プリントのどの段階にも使えます。ネガに使うと明部が飛びやすく、粒子が目立つこともあります。プリントに使うと影がより暗く深くなり、色はくすんだ落ち着いたものになります。
1990年代には、撮影監督たちが特殊な現像処理で明暗の調子を操ることを探り、『アメリカン・シネマトグラファー』誌も、銀を残す処理を詳しく取り上げました。ヤヌス・カミンスキーは《プライベート・ライアン》で、関連する処理であるテクニカラー社のENRを使い、色を抑えました。撮影監督ダリウス・コンジが《デリカテッセン》(1991年)で用いた処理も、ネガに銀を戻して深い黒を得ると同時に、色を抑えるものでした。
見分けるときは、次の点を確かめてみてください。
- 色の鮮やかさが抑えられている
- 影が深く暗く沈んでいる
- 明るい部分と暗い部分の差が強い
これらが揃っていると、ブリーチバイパスの特徴を持っていると言えるでしょう。
実例を見る
Google画像検索で「ブリーチバイパス」を見る(新しいタブで開きます)検索結果の画像はこの図鑑には保存しません。出典
- Kodak's Motion Picture Film Processing Techniques(新しいタブで開きます)Kodak
- 現像(日本大百科全書)(新しいタブで開きます)コトバンク(小学館)
- The End of the Century as We Knew It — The 1990s(Christopher Probst)(新しいタブで開きます)American Society of Cinematographers / American Cinematographer
- Saving Private Ryan: The Last Great War(Christopher Probst)(新しいタブで開きます)American Society of Cinematographers / American Cinematographer
名称・説明・主な視覚的特徴と「ブリーチバイパスとは」の事実は、上の出典に基づきます。特徴の説明と見分け方は、出典の内容をこの図鑑がまとめたものです。代表配色例・向いている成果物・プロンプト例は、この図鑑の編集上の提案です。制作・編集:小林 秀樹(セカヤサAIブログ)



