STYLE PROFILE
アーツ・アンド・クラフツ・グラフィック
Arts and Crafts Graphic Design
植物の装飾枠、挿絵、密度のある活字を一体に組む、手仕事の書物に由来する表現。

アーツ・アンド・クラフツ・グラフィックの代表配色例
| 色 | 役割 | 比 | 文字に使う目安 |
|---|---|---|---|
#27251E | 文字と構造 | 12.59:1 | 本文の文字にも使える |
#6A7154 | 主色 | 4.20:1 | 大きな文字や図形なら使える |
比はWCAG 2.2の計算式で求めた値です。4.5:1以上は本文の文字、3:1以上は大きな文字や図形に使える目安です(達成基準1.4.3・1.4.11)。
アーツ・アンド・クラフツ・グラフィックのプロンプト例
アーツ・アンド・クラフツ・グラフィックでデザインしてください。植物を思わせる細密な装飾枠と飾り頭文字、木版風の挿絵と文字を統一した版面、密度の高い活字と意図的に取った余白を取り入れてください。
アーツ・アンド・クラフツ・グラフィックの主な視覚的特徴
- 植物を思わせる細密な装飾枠と飾り頭文字
文字の周りを、つる草や葉を思わせる細かな縁飾りで囲み、文章の始まりに飾り頭文字を置きます。モリスは縁飾りや飾り頭文字まで自ら設計しました。
- 木版風の挿絵と文字を統一した版面
木版で刷った挿絵を枠で囲み、文字と同じページに組み込みます。挿絵と文字を一体にした書物という、モリスの理想の表れです。
- 密度の高い活字と意図的に取った余白
活字を詰めて組み、濃い文字の面をつくります。モリスは15世紀後半の本の豊かな質感を手本にし、余白の取り方にも明確な考えを持っていました。
アーツ・アンド・クラフツ・グラフィックが向いている成果物
植物の装飾枠、木版風の挿絵、密な文字組みを共通の版面に揃え、読み進める冊子に手仕事の統一感を持たせられる。
植物の枠と飾り文字を名称の周囲に配し、工芸や書物を思わせる外観を作れる。
アーツ・アンド・クラフツ・グラフィックとは
アーツ・アンド・クラフツ運動は、19世紀後半のイギリスで生まれた、ものづくりの改革運動です。名前は、1887年にロンドンで結成されたアーツ・アンド・クラフツ展示協会に由来します。アーツ・アンド・クラフツ・グラフィックは、この運動の中でウィリアム・モリスが手がけた書物づくりを参照する表現を指します。
運動は、工業化の悪影響と、装飾芸術の地位の低さへの反発から生まれました。運動に加わった多くの人が影響を受けたデザイナーのモリスは、日々の暮らしで使える、美しく丁寧に作られたものを重んじ、より良い手本を過去、とくに中世に求めました。
モリスは少年時代にカンタベリー大聖堂で見た彩飾写本をきっかけに、古い書物に熱中しました。1870〜75年には21冊の手書きの本を書き、その全体または一部を装飾しました。この試みで、文字の形、ページの装飾と挿絵、余白の調整を学びました。
1891年、モリスはケルムスコット・プレスを設立し、1896年に亡くなるまでの5年間に66点を出版しました。活字「ゴールデン」と「トロイ」、飾り頭文字、縁飾り、挿絵の枠、扉を自ら設計し、挿絵はエドワード・バーン=ジョーンズらに任せました。目標は、挿絵と文字を一体にした書物です。代表作『チョーサー作品集』(1896年)には、87点の挿絵が入っています。こうした本の設計の原則は、のちのタイポグラファーに影響を与えました。
見分けるときは、次の点を確かめてみてください。
- 植物を思わせる縁飾りと飾り頭文字がある
- 木版の挿絵と文字が一つの版面にまとまっている
- 活字が密に組まれ、余白が意図して取られている
これらが揃っていると、アーツ・アンド・クラフツ・グラフィックの特徴を持っていると言えるでしょう。
実例を見る
Google画像検索で「アーツ・アンド・クラフツ・グラフィック」を見る(新しいタブで開きます)検索結果の画像はこの図鑑には保存しません。出典
- William Morris: literature and book design(新しいタブで開きます)Victoria and Albert Museum
- Arts and Crafts: an introduction(新しいタブで開きます)Victoria and Albert Museum
- Working proof of an illustration to 'The Tale of the Clerk of Oxenford'(Kelmscott Chaucer)(新しいタブで開きます)Victoria and Albert Museum
名称・説明・主な視覚的特徴と「アーツ・アンド・クラフツ・グラフィックとは」の事実は、上の出典に基づきます。特徴の説明と見分け方は、出典の内容をこの図鑑がまとめたものです。代表配色例・向いている成果物・プロンプト例は、この図鑑の編集上の提案です。制作・編集:小林 秀樹(セカヤサAIブログ)



