こんにちは。
AIエージェントSkillsシリーズ、今回は「広告・LP改善」カテゴリです。Web制作の「作って終わり」ではなく、作ったあとに成果を出すフェーズで使えるSkillsを整理しました。
LPを公開したあと、「CVRが低い」「広告のCPAが合わない」「競合に比べて訴求が弱い」――こういう課題は、広告運用やLP改善の現場では日常茶飯事です。ただ、改善の手数を増やそうとすると、コピーの書き直し、ABテストの設計、競合調査、計測設計と、やることが一気に膨れ上がります。
この記事では、2026年3月時点で広告・LP改善に使えるSkills 15個を整理しました。「どれから入れたらいいかわからない」という方は、記事後半の組み合わせパターンから試してみてください。
Skills(SKILL.md)とは — AIエージェントの「得意分野」を定義するファイル
Skills(スキルズ)とは、AIエージェントに「このプロジェクトではこういうルールで、こういう技術を使って、こういう品質基準で仕事してね」と伝えるための設定ファイルです。
具体的には、プロジェクトのルートに SKILL.md というMarkdownファイルを置きます。中身はただのテキストなので、特別なツールは不要です。
たとえば「Reactのベストプラクティスに従ってコードを書いてほしい」というSkillを入れると、AIエージェントはReactの設計原則を守った提案をしてくれるようになります。プロンプトに毎回同じことを書かなくてよくなるわけです。
2026年に入ってから、OpenAI・Vercel Labs・Anthropic・GitHubなどがSkillsを公式に公開し始めていて、GitHubからダウンロードしてそのまま使える状態になっています。
つまり、自分でプロンプトを試行錯誤しなくても、プロが作ったSkillを置くだけでAIの出力品質が上がる。これが「楽してAIを使う」の本質です。
Skillsの仕組みや導入方法をもっと詳しく知りたい方は、Skills(SKILL.md)とは?AIの出力を”置くだけ”で変えるファイルの使い方をご覧ください。
このカテゴリの整理軸 — 5つの切り口で見ると選びやすい
広告・LP改善の領域は、以下の5つで切ると整理しやすいです。
- LP改善 — ページ単位のCV改善(ヒーロー、CTA、価格ページなど)
- コピー改善 — 見出し・本文・CTAの訴求を磨く
- 広告運用 — Google / Meta / LinkedIn / X などの広告設計・最適化
- 競合調査 — 競合の訴求・広告・価格・ポジショニングを把握する
- 計測接続 — GA4 / GTM / イベント設計など、改善の前提づくり
「LPを直す」だけではなく、「訴求を磨く」「広告を回す」「競合を見てズレを減らす」「計測で判断する」まで一続きで見ると、かなり使いやすくなります。
公式・準公式の状況 — このカテゴリは正直少なめ
2026年3月時点では、広告・LP改善のカテゴリで強く推せる公式・準公式の公開Skillはかなり少なめです。
Web制作の実装・テスト領域ではOpenAIやVercel Labsが充実したSkillsを出していますが、マーケティング寄りの領域はまだベンダー公式の対応が追いついていない印象です。
なので、このカテゴリは実務で使うならサードパーティ中心で見るのが自然です。むしろサードパーティ側に実務経験が豊富な人が作った良質なSkillsが揃っているので、そちらを見ていきます。
サードパーティのおすすめSkills 15選
ここからは、コミュニティや個人・企業が公開しているSkillsです。このカテゴリの中核はmarketingskills(coreyhaines31)で、周辺をApifyや競合調査系のSkillsで補強する形になっています。
LP改善・CRO系(marketingskills)
1. Page CRO
ホーム / LP / 価格ページ / 機能ページなどのCV改善に使う中核Skillです。ページ単位で「何がCVを阻害しているか」を整理して、改善案を出すイメージで使います。
提供元: marketingskills(coreyhaines31)
GitHub: coreyhaines31/marketingskills – page-cro
2. Form CRO
問い合わせ、資料請求、申込みフォームなどの完了率改善を進めるSkillです。フォームの離脱ポイントを減らす観点が整理されています。
提供元: marketingskills(coreyhaines31)
GitHub: coreyhaines31/marketingskills – form-cro
3. Paywall Upgrade CRO
アップセル、課金導線、アップグレード画面の改善に使うSkillです。SaaSやサブスクリプション型サービスの課金率を上げたい場面で刺さります。
提供元: marketingskills(coreyhaines31)
GitHub: coreyhaines31/marketingskills – paywall-upgrade-cro
4. Onboarding CRO
登録後の初回体験やactivation改善を進めるSkillです。「登録はされるけど使われない」という課題を持っている人に向いています。
提供元: marketingskills(coreyhaines31)
GitHub: coreyhaines31/marketingskills – onboarding-cro
CRO系の4つは、LP改善の現場では「まず入れておいて損はない」SkillSです。特にPage CROは、ページ改善の出発点として一番使いやすいと感じます。
コピー改善系(marketingskills)
5. Copywriting
ヒーロー見出し、CTA、LP本文などの訴求改善を進めるSkillです。「何を言うか」の切り口を整理して、コピーの方向性を提案してくれます。
提供元: marketingskills(coreyhaines31)
GitHub: coreyhaines31/marketingskills – copywriting
6. Copy Editing
既存コピーの推敲、明確化、訴求調整を進めるSkillです。Copywritingが「書く」なら、こちらは「磨く」に近い位置づけ。すでにあるコピーの品質を底上げする場面で使います。
提供元: marketingskills(coreyhaines31)
GitHub: coreyhaines31/marketingskills – copy-editing
広告運用・クリエイティブ系
7. Paid Ads
Google / Meta / LinkedIn / X などの広告設計・最適化を進めるSkillです。媒体ごとの特性を踏まえた広告文やターゲティングの設計に使います。
提供元: marketingskills(coreyhaines31)
GitHub: coreyhaines31/marketingskills – paid-ads
8. Ad Creative
広告クリエイティブ改善やABテスト観点の整理に使うSkillです。「この広告、何を変えたらCTRが上がるか」を構造的に考える補助をしてくれます。
提供元: marketingskills(coreyhaines31)
GitHub: coreyhaines31/marketingskills – ad-creative
9. Ads系スキル群(superamped)
Ad Angles(広告切り口の洗い出し)、Ad Campaign Analyzer(広告キャンペーンの評価)、Ad Creative Render(クリエイティブのたたき台作成)など、広告運用に特化したSkill群です。複数のSkillがまとまっているので、広告運用をがっつりやっている人向け。
提供元: superamped
GitHub: superamped/ai-marketing-skills
広告運用系は、Paid Ads + Ad Creative でベースを固めて、superampedのSkill群で切り口や評価軸を補強する使い方がおすすめです。
計測・アナリティクス系(marketingskills)
10. Analytics Tracking
LP改善や広告改善を正しく回すためのGA4 / GTM / イベント設計Skillです。「改善したけど、そもそも計測ができていなかった」という事故を防ぐための前提づくりに使います。
提供元: marketingskills(coreyhaines31)
GitHub: coreyhaines31/marketingskills – analytics-tracking
計測設計は地味ですが、ここが抜けていると改善の判断が全部「感覚」になるので、LP改善をやるなら最初に入れておくべきSkillです。
競合調査・市場分析系(Apify・Anysite)
11. Content Analytics(Apify)
Instagram / Facebook / YouTube / TikTok の投稿パフォーマンス分析Skillです。SNS上で何が反応を取っているかを把握して、広告やLPの訴求に反映する使い方ができます。
提供元: Apify
GitHub: apify/agent-skills
12. Competitor Intelligence(Apify)
競合の訴求、価格、広告、ポジショニングを横断調査するSkillです。「競合がどういう切り口で広告を出しているか」を構造的に把握できます。
提供元: Apify
GitHub: apify/agent-skills
13. Audience Analysis(Apify)
視聴者属性、関心、行動パターン、反応傾向を把握するSkillです。「誰に向けて訴求するか」の解像度を上げるために使います。
提供元: Apify
GitHub: apify/agent-skills
14. Trend Analysis(Apify)
トレンド把握やクリエイティブ / 企画の種探しに使うSkillです。「いま何が伸びているか」を把握して、広告やLPのネタ出しに活かせます。
提供元: Apify
GitHub: apify/agent-skills
15. Competitor Intelligence(Anysite)
LinkedIn / X / Reddit / YouTube などを横断して競合の動きを監視するSkillです。Apifyの競合調査がデータ寄りなのに対して、こちらはSNS横断での定性的な競合監視に強みがあります。
提供元: Anysite
GitHub: anysiteio/agent-skills – anysite-competitor-intelligence
競合調査系は、「自社のLPを改善する前に、まず競合が何をやっているかを見る」という使い方が実務的には一番刺さります。訴求のズレや見落としに気づきやすくなります。
実務で強い「組み合わせ」5パターン
Skillsは単体で入れても効果がありますが、改善フローに沿って複数を組み合わせると、作業の「つなぎ目」がなくなって一気に楽になります。
広告・LP改善の領域は組み合わせの効果が特に大きいので、5パターン紹介します。
パターン1 — LP改善の本流
- Page CRO(ページ単位のCV改善)
- Copywriting(見出し・CTAの訴求改善)
- Analytics Tracking(改善効果を計測する前提づくり)
LP改善の王道パターンです。「どこが悪いか特定する → コピーを直す → 計測で効果を確認する」という一連の流れをSkillsでカバーできます。まず1つだけ組み合わせを試すなら、これがおすすめです。
パターン2 — 広告運用とクリエイティブ改善
- Paid Ads(広告設計・最適化)
- Ad Creative(クリエイティブのABテスト設計)
- Ad Campaign Analyzer(superamped / 広告キャンペーンの評価)
広告運用をやっている人向けの組み合わせです。広告の設計 → クリエイティブの改善 → キャンペーン全体の評価まで一気通貫で回せます。「広告を回しているけど、改善の手数が足りない」という人に刺さるはずです。
パターン3 — 競合調査から訴求改善へ
- Competitor Intelligence(Apify)(競合の訴求・価格・広告の横断調査)
- Competitor Intelligence(Anysite)(SNS横断の競合監視)
- Copywriting(競合との差分をもとにコピーを改善)
「まず競合を見てから、自社の訴求を磨く」という流れの組み合わせです。ApifyとAnysiteの競合調査を並行で回して、見えてきたギャップをCopywritingで訴求に落とし込みます。自社の訴求が「なんとなく弱い」と感じているときに、原因を構造的に把握できるのがポイントです。
パターン4 — フォーム / 課金導線の改善
- Form CRO(フォーム完了率の改善)
- Paywall Upgrade CRO(課金導線・アップセルの改善)
- Onboarding CRO(初回体験・activation改善)
SaaSやサブスクリプション型サービスを運営している人向けの組み合わせです。「登録 → 初回体験 → 課金」というファネルの各ステップを個別に最適化できます。LPのCVRは悪くないのに、登録後の定着や課金が伸びないという課題を持っている人に向いています。
パターン5 — SNS / 動画プラットフォームの勝ち筋把握
- Content Analytics(Apify)(SNS投稿パフォーマンス分析)
- Audience Analysis(Apify)(視聴者属性・関心の把握)
- Trend Analysis(Apify)(トレンド把握・企画の種探し)
SNSや動画プラットフォームで広告・コンテンツを展開している人向けの組み合わせです。「何が反応を取っているか → 誰が見ているか → いま何が伸びているか」を一気に把握できます。SNS広告のクリエイティブ改善や、コンテンツマーケティングの方向性を決めるときに使いやすいです。
注意点
最後に、このカテゴリのSkillsを使うにあたっていくつか押さえておくべきポイントがあります。
- 公式・準公式がほぼない — このカテゴリはサードパーティ中心です。メンテナンスの継続性はリポジトリのコミット頻度やスター数で判断してください
- marketingskills依存度が高い — 15個中9個がmarketingskills(coreyhaines31)からの提供です。このリポジトリの更新が止まると影響が大きいので、定期的にGitHubをチェックしておくのがおすすめです
- Apify系はAPI連携が前提 — Apifyの各Skillsはデータ取得にApifyのAPIを使うため、利用にはApifyのアカウントとAPI設定が必要になる場合があります
- Skillsの出力は「たたき台」 — 特にコピーライティングや広告文の領域では、AIの出力をそのまま使うのではなく、自社のトンマナや訴求方針に合わせて調整することが前提です
まとめ
というわけで、2026年3月時点で広告・LP改善に使えるAIエージェントSkillsを15個紹介しました。
ポイントを振り返ると:
- Skills(SKILL.md)は、AIエージェントに「得意分野」を教える設定ファイル
- このカテゴリは公式が少なく、サードパーティ中心。中核はmarketingskills
- 「LP改善 / コピー改善 / 広告運用 / 競合調査 / 計測接続」の5軸で整理すると選びやすい
- 単体よりも「組み合わせ」で入れると、改善フローがつながって一気に楽になる
「LPを直す」だけで終わらせず、「訴求を磨く → 広告を回す → 競合を見る → 計測で判断する」まで一続きでSkillsに任せる。これが広告・LP改善でAIエージェントを活かすコツだと思います。
Skillsの仕様は変化が速いので、この記事は定期的に見直して更新していく予定です。他のカテゴリ(Web制作・SEO・マーケティングなど)のSkillsも順次整理していきますので、そちらもチェックしてみてください。
※ 本記事の情報は2026年3月9日時点のものです。各Skillsの仕様や公開状況は変更される可能性があります。最新情報は各GitHubリポジトリをご確認ください。
