こんにちは。
前回の記事でWeb制作で使えるAIエージェントSkills 15選を紹介しましたが、今回はその続きで計測×SEO領域を整理します。
GA4、GTM、Search Console、技術SEO、キーワード戦略。Web制作をしていると「ちゃんとやらなきゃ」と思いつつ、後回しにしがちな領域ですよね。
Skills(SKILL.md)を使えば、AIエージェントがSEO監査やキーワード分析、計測基盤の設計まで「わかった上で」提案してくれるようになります。
この記事では、2026年3月時点で計測×SEOに使えるSkillsを14個紹介します。組み合わせパターンも5つ載せているので、「何から入れたらいいかわからない」という方はそこから試してみてください。
※ Skills(SKILL.md)の基本的な仕組みについては前回の記事で解説しているので、初めての方はそちらからどうぞ。
計測×SEO領域のSkillsの特徴
まず最初に、この領域の大きな特徴を伝えておきます。
計測×SEO領域は、2026年3月時点で公式・準公式のSkillsがほぼありません。
前回のWeb制作領域では、OpenAI・Vercel Labs・Anthropicが公式Skillsを出していて、それをベースに選べば間違いない状況でした。しかし計測×SEOでは、現時点で実務に使えるのはサードパーティ(個人やコミュニティが公開しているもの)がほとんどです。
「サードパーティって大丈夫なの?」と思うかもしれませんが、中身を見てみると、かなり実用的なものが揃っています。特に以下の3系統が中核です。
- jdrhyne系 — Google Search ConsoleとGoogle Adsの連携
- marketingskills系 — GA4/GTM計測、SEO監査、AI SEO、構造化データ、プログラマティックSEOまで一気通貫
- gtm-agents系 — キーワード調査、キーワード戦略、技術SEO診断、ページ改善
この3系統を軸に、用途別の特化Skillsを足していく形がおすすめです。
Skillsの仕組みや導入方法をもっと詳しく知りたい方は、Skills(SKILL.md)とは?AIの出力を”置くだけ”で変えるファイルの使い方をご覧ください。
計測×SEO領域の流れとSkillsの対応関係
計測×SEO領域は「計測を整える → 検索流入の機会を見つける → 改善する → 再計測する」のループで進みます。このループのどこを担当するSkillなのかを把握すると、選びやすくなります。
では、それぞれ見ていきます。
計測×SEO Skills 14選(全サードパーティ)
繰り返しになりますが、この領域は現時点で公式Skillsがほぼないため、すべてサードパーティです。ただし中身を確認した上で紹介しているので、実務で十分使える品質のものを選んでいます。
Google連携(jdrhyne系)
1. Google Search Console
Search Consoleのクエリ・ページ・CTR機会・URL検査・サイトマップなどを扱うSkillです。「どのキーワードで流入しているか」「どのページにインプレッションがあるか」を、AIが把握した上で分析してくれるようになります。
GitHub: openclaw/skills – jdrhyne/gsc
2. Google Ads
Google広告の監査・最適化を、APIモードとブラウザ自動化モードの2つで扱うSkillです。広告運用の改善提案をAIに出させたいときに使います。SEOだけでなく広告流入まで含めて計測したい場面で力を発揮します。
GitHub: openclaw/skills – jdrhyne/google-ads
マーケティング基盤(marketingskills系)
この系統が、今回紹介する14個の中で最も強力です。SEO監査から計測基盤、構造化データ、AI SEOまで一気通貫でカバーしているので、まず入れるならここからが効率的です。
3. Analytics Tracking(GA4 / GTM)
GA4・GTM・イベント設計・UTM・コンバージョントラッキングなど、計測基盤を整えるためのSkillです。「GA4のイベント設計ってこれで合ってるのか?」という不安を、AIが計測の設計原則を踏まえて解消してくれます。
GitHub: coreyhaines31/marketingskills – analytics-tracking
4. SEO Audit
技術SEO・on-page・indexing・Core Web Vitalsまで含めて、SEO全般の診断を進めるSkillです。サイト全体のSEO状態を一括でチェックしたいときに使います。
GitHub: coreyhaines31/marketingskills – seo-audit
5. AI SEO
AEO(Answer Engine Optimization)・GEO(Generative Engine Optimization)・LLMO・AI Overviews向け最適化を扱う、2026年に入ってから追加された新しいSkillです。「AI検索時代にどうコンテンツを最適化するか」という、まさに今必要なテーマをカバーしています。
GitHub: coreyhaines31/marketingskills – ai-seo
6. Schema Markup
構造化データ(JSON-LD)やリッチリザルト対応を進めるSkillです。FAQ、HowTo、Articleなどのスキーマを正しく実装するのは地味に面倒ですが、このSkillがあればAIが適切な構造化データを提案してくれます。
GitHub: coreyhaines31/marketingskills – schema-markup
7. Programmatic SEO
テンプレートとデータを組み合わせてSEOページを量産する設計を考えるSkillです。「地域×サービス」「カテゴリ×比較」のようなパターンでページを効率的に作りたい場面に向いています。
GitHub: coreyhaines31/marketingskills – programmatic-seo
僕はWeb制作の仕事でGA4やGTMの設定を頼まれることがあるんですが、正直なところ「計測のベストプラクティス」は制作者よりもマーケター寄りの知識で、毎回調べながらやっていました。marketingskillsの5つを入れておけば、AIがマーケティングの文脈を理解した上で提案してくれるので、この「調べながら設定する」のコストがかなり減ります。
SEOワークフロー(gtm-agents系)
8. Keyword Research
種キーワードの拡張から意図分類、優先度付けまでを進めるSkillです。「このキーワードを攻めたい」という起点から、関連キーワードの洗い出しと優先順位付けをAIに任せられます。
GitHub: gtmagents/gtm-agents – keyword-research
9. Keyword Strategy
キーワードのクラスタリングからロードマップ化、KPI接続まで行うSkillです。「どの順番で記事を書くか」「どのキーワード群をまとめて攻めるか」の戦略設計を支えます。
GitHub: gtmagents/gtm-agents – keyword-strategy
10. Diagnostics
技術SEOの切り分けと優先順位付けを行うSkillです。「クロールエラーが出てるけど、どこから直すべきか」という判断をAIに任せられます。
GitHub: gtmagents/gtm-agents – diagnostics
11. On-page
ページ単位の改善指示に落とし込むSkillです。「このページのSEOを改善して」と言えば、タイトル・見出し・内部リンク・コンテンツの改善点を具体的に出してくれます。
GitHub: gtmagents/gtm-agents – on-page
その他の実用Skills
12. SEO Audit Skill(大規模監査)
SEOmator CLIベースで大規模なSEO監査を回すためのSkillです。数百〜数千ページの大規模サイトを一括で監査したいときに向いています。上で紹介したmarketingskillsのseo-auditよりも、大規模サイト向けの設計です。
GitHub: seo-skills/seo-audit-skill
13. GTM JavaScript
GTMのCustom HTMLタグ向けに、ES5互換のJavaScriptを安全に生成するSkillです。GTMに入れるJSは互換性の制約があって、うっかりES6の書き方をすると動かないことがあります。このSkillを入れておくと、AIがその制約を理解した上でコードを書いてくれます。
GitHub: ekusiadadus/claude-skill-gtm-javascript
14. BigQuery分析(consomme)
BigQueryベースで計測データを分析していくためのSkillです。GA4のデータをBigQueryにエクスポートして深掘り分析したい場面で使います。計測基盤がある程度整っている環境向け。
GitHub: spm1001/consomme
実務で強い「組み合わせ」5パターン
前回の記事でも書きましたが、Skillsは単体で入れるよりも実務フローに沿って複数を組み合わせると、作業の「つなぎ目」がなくなって一気に楽になります。
計測×SEO領域は特に、「計測 → 分析 → 改善 → 再計測」のループが回ることが大事なので、ループの各段階をカバーする組み合わせが効果的です。
パターン1 — 計測基盤の整備
- analytics-tracking(GA4 / GTMのイベント設計・計測設定)
- claude-skill-gtm-javascript(GTM用のES5互換JS生成)
- consomme(BigQueryでの計測データ分析)
「まずGA4とGTMの計測をちゃんと整えたい」という人向けの組み合わせです。イベント設計からGTMタグの実装、データの深掘り分析まで、計測の土台づくりをAIに支えてもらえます。
特にGTMのCustom HTMLは、ES5互換の制約を知らないと「書いたのに動かない」ことがよくあります。claude-skill-gtm-javascriptを入れておくだけで、その問題を未然に防げるのが地味に大きいです。
パターン2 — 検索流入の改善
- gsc(Search Consoleのデータ分析)
- seo-audit(SEO全般の診断)
- schema-markup(構造化データの実装)
「検索からの流入を増やしたい」という目的に一番直結する組み合わせです。Search Consoleのデータで機会を見つけて、SEO監査で問題を特定して、構造化データでリッチリザルトを狙う。この3ステップをAIがつないでくれます。
パターン3 — キーワード戦略の再設計
- keyword-research(キーワードの拡張・意図分類・優先度付け)
- keyword-strategy(クラスタリング・ロードマップ化)
- programmatic-seo(テンプレート×データでのページ量産設計)
「どのキーワードを、どの順番で、どう攻めるか」の戦略を一から組み直したいときの組み合わせです。ブログやオウンドメディアを運営していて、「記事は書いてるのに検索流入が伸びない」という状況にいる人にはかなり刺さるはず。
特にkeyword-strategyのクラスタリング機能が強くて、バラバラだったキーワードを体系的に整理してくれます。
パターン4 — 技術SEOの深掘り
- diagnostics(技術SEOの切り分け・優先順位付け)
- seo-audit-skill(大規模SEO監査)
クロール・インデックス・サイト構造・Core Web Vitalsなど、技術的なSEO課題を掘り下げたいときの組み合わせです。2つだけですが、この2つだけで技術SEOの診断はかなり広い範囲をカバーできます。
大規模サイト(数百ページ以上)を運営している人には特におすすめです。
パターン5 — 広告流入まで含めた測定
- google-ads(Google広告の監査・最適化)
- analytics-tracking(GA4 / GTMの計測基盤)
- gsc(Search Consoleのデータ分析)
SEOだけでなくリスティング広告もやっている人向けの組み合わせです。広告経由とSEO経由の両方のデータを横断的に見ることで、予算配分の最適化までAIに相談できるようになります。
僕の周りでも、Web制作+広告運用を兼任しているフリーランスは結構多いです。そういう方にはこの組み合わせが一番ハマると思います。
まとめ
というわけで、計測×SEO領域で使えるAIエージェントSkillsを14個紹介しました。
ポイントを振り返ると:
- 計測×SEO領域は、2026年3月時点で公式Skillsがほぼなく、サードパーティ中心
- 中核はmarketingskills・gtm-agents・jdrhyneの3系統
- 特にmarketingskillsは、SEO監査からAI SEOまで一気通貫で強い
- 5つの組み合わせパターンで、実務フローに合ったSkillsを選べる
この領域は今後、公式Skillsが充実してくる可能性も高いです。ただ現時点では、サードパーティの質が高いので「公式が出るまで待つ」必要はありません。使えるものは今すぐ使って、楽をしましょう。
前回のWeb制作で使えるSkills 15選もあわせてご覧ください。次はWebデザイン領域のSkillsも整理する予定です。
※ 本記事の情報は2026年3月6日時点のものです。各Skillsの仕様や公開状況は変更される可能性があります。最新情報は各GitHubリポジトリをご確認ください。
